裁判員制度による裁判は、原則として、裁判官3名、裁判員6名の計9名で合議体を構成します。
ただし、公訴事実について争いがないと認められるような事件(自白事件)については、裁判官1名、裁判員4名の5名の合議体で裁判することもあります。
裁判員は有罪判決あるいは無罪判決、または少年事件において保護処分が適当と認める場合の家庭裁判所への移送決定の裁判をするに当たって、事実の認定、法令の適用、刑の量定について、裁判官と共に合議体を構成して裁判をする権限を有するものとなっています。
評決に当たっては構成裁判官及び裁判員の双方を含む過半数の賛成を必要とします。
なお、構成裁判官および裁判員の双方の過半数を得られない場合は、挙証責任(自分の主張について、その証拠を示す責任)を有する者に不利な判断が下されたものとして扱うしかないと考えられています。
その場合は、一部の例外を除いて検察官が立証責任を負うので、犯罪の立証ができていないとして無罪とすると考えられます。
英米では、このような場合は評決不能(hung jury)として、裁判をやり直すようです。
ただし、刑の量定について、意見が分かれ、構成裁判官及び裁判員の双方を含む過半数の一致ができないときは、その合議体の判断は、構成裁判官及び裁判員の双方の意見を含む合議体の員数の過半数になるまで、被告人にとって最も不利な意見の数を順次利益な意見の数に加え、その中で最も利益な意見によるとしています。
なお、法令の解釈にかかわる判断、訴訟手続に関する判断、その他裁判員の関与する判断以外の判断は、裁判官のみの合議によって下されます。
合議制では、判断の難しい裁判もありえますから、その判決に至る基準を定めるのは、いずれにしても単純化、簡略化はできない難しい問題です。
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