裁判員制度が適用される事件は、地方裁判所で行われる刑事裁判(第一審)のうち殺人罪、傷害致死罪、強盗致死傷罪、現住建造物等放火罪、身代金目的誘拐罪など、一定の重大な犯罪についての裁判です。
裁判員制度は、一般の国民が裁判に参加することによって、法律の専門家でない人たちの感覚や視点、意見などが裁判に反映されることによって、国民の司法に対する理解と信頼が深まって、より良い社会への第一歩となることなどが期待されます。
しかしながら、陪審員制度が導入されているアメリカ、イギリスやドイツなどの欧米先進国でも既に裁判に国民が参加する制度は存在していますが、そこにはメリットだけでないデメリットも指摘されています。
日本の裁判員制度か理想とする制度に近づくためには、運用上の試行錯誤も議論もこれから必要になるでしょう。
現行の裁判員制度では、70歳以上の年配者と学生は辞退できるようになっていますが、それ以外では重病患者や、親の葬式があるなどのどうしようも無い理由が無い限り辞退できないとされます。ほとんど拒否権はないともいえます。
裁判員は非常勤の国家公務員に相当する厳しい守秘義務を負います。これは一般市民には荷の重い負担かもしれません。
これ以外でも、裁判員制度導入による主な問題点として、以下のようなことが指摘されています。
・志願制ではないため、有権者全員に参加する機会が得られるわけではありません。
・国民の量刑感覚に従えば、量刑に一貫性がなくなり拡散する恐れもあります。
・公判前整理手続きによって争点や証拠が予め絞られるため、徹底審理による真相解明がやや疎かになる恐れがあります。
・裁判員の負担を軽減するため、事実認定と量刑判断を分離すべきという意見もあります。
人の生命にもかかわる、軽くは扱えない法律制度であるとともに、まだまだ見直しと改良の余地がある制度もといえます。
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